月次アーカイブ: 3月 2015

window_glass
お正月に実家に集まった際、自宅のリフォームを考えている妹が父と母に、昔私たちが住んでいた、前の実家の台所の窓に施していたガラス細工はなんだったのかと質問していた。前の実家に住んでいたのは私たち兄妹がまだ十代の頃で、その家の記憶なんて自分の部屋とトイレ、浴室くらいのものしか残っていないが、妹はなんでもよく覚えている性質の人間だ。記憶をたぐれば台所の窓なんて、北側の隣家と接している窓で陽の光さえ入ってこない。そんな窓にガラス細工なんてするだろうか。そもそも、ガラス細工を使った窓なんて存在し得るのだろうか。

妹はリフォームついでに、自分の家をもっと楽しくしたいと考えているらしい。妹にとっては、その台所のガラス細工の窓が、楽しい思い出として残っているのだろう。質問された両親も記憶が曖昧なようで困っていたが、他の兄弟が、それはステンドグラスのシールか何かだったのではないかと言い出した。確かに隣家と接していた窓だから、目隠し代わりにシールを貼ったと思えば納得がいく。確かにそんな商品も、前にホームセンターか何かで目にしたことがあったような気がする。

すると妹は、どうりで窓ガラス交換の業者のメニューには見つけられなかったはずだと、少し残念そうだ。妹はガラスが薄く、外部の音が漏れてくる窓ガラスを厚手のものに交換し、できれば陽の光をカラフルに取り込めそうな、ガラス細工を施した窓にしたかったようだ。

でもそれなら、窓ガラスの交換だけは業者さんにしっかりやってもらって、ガラス細工はステンドグラスシールか何かで、自分で気軽にやった方が楽しめると思う。デザインも好きなものが選べるし、飽きてきたらデザインごと替えてしまえばいいのだ。窓ガラスも昔と比べ、丈夫さや機能が進化している。リフォームは考える間も楽しいのだから、もっと柔軟な発想で自分の家づくりに取り組んだ方がいいと、妹は皆にアドバイスされていた。